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ミスチルとサザンでは大きく異なる点がある!
ミスチルとサザンオールスターズ。どちらも長期にわたって人気を誇るモンスターバンドです。
しかしこの2つのバンド、明らかに戦略が違いますよね。単刀直入に言えば、ミスチルの方が平成的な最新戦略に対して、サザンオールスターズは昭和的な古い戦略。
この違い、わかりますか?
こう言うと、サザンオールスターズのファンの方に怒られそうですが、実は私はサザンオールスターズのデビュー当時からファンでしたし、生まれて初めて買ったレコードは、サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」でした。桑田佳祐にあこがれてロックに目覚めたと言っても過言ではありません。
ですが、ここ10年くらいに限っては、サザンオールスターズの戦略は、はっきり言って今の時代には合っていません。
特にインディーズでプロを目指す方は、サザンオールスターズよりMr.Childrenの戦略を見習って勉強してください。
勉強と言っても簡単です。音楽においてリスナーと、どう向き合っていくかの考え方をしっかり頭に叩き込むだけです。
Mr.Childrenに素晴らしいとしか言えないYoutube戦略
まずはYoutubeから見ていきましょう。
Mr.ChildrenとYoutubeで検索すると、ものすごい数の動画がヒットします。ライブ映像やPVまで古い曲などフルコーラスで聞きたい放題です。著作権は大丈夫なの?って聞きたくなるほどです。
それに対してサザンオールスターズはと言えば、コピーバンドのカバー曲や、PVのショートバージョン、最悪なのが本人ではなく素人のカラオケ動画が検索の上位に来る始末です。
これはハッキリ言って、事務所の方針の違いでしょう。サザンオールスターズの所属事務所はアミューズ。おそらくアミューズは東証1部の上場会社ですから、こういった著作権にはシビアなのかもしれません。
昔はサザンオールスターズのライブ映像など、いっぱい見れたのに、ニコ動ですら見れなくなっています。事務所が削除依頼しまくっているのでしょうね。
これに対して、Mr.ChildrenはYoutubeでは、ライブ映像などをはじめ、ほとんどの楽曲が聴けてしまうのではないかというほど、動画があがっています。
これはAKB48が売れていない頃、ファンがYoutubeにAKB48の動画をあげても、しばらくはわざと放置して、知名度を向上させた実績がありますが、その戦略と同じです。
AKB48を知らない人に、一番知ってもらうのはテレビの次はYoutubeだってことを、AKB48陣営は早くから知っていたんです。
だから違法動画があがっても、あえてそのまま放置していたんです。
こう考えると、Mr.ChildrenのYoutube戦略は、おみごととしか言いようがありません。
あれほどのビッグアーティストですから、サザンオールスターズのように違法動画に対して、もっとシビアになって削除しまくっても良さそうなのに、いまだたくさんの動画がYoutubeで見れるような状態です。
これ、なかなか今の音楽アーティストじゃできないことなんですよ。
私もたくさんのインディーズミュージシャンと接してきましたが、みんな決まったように古い動画を消したがります。
もしくはPV動画でも、フルで見せるのではなく、ワンコーラスのみの動画をアップ、なんてことはよく見かける光景です。
とにかくあまり全てを見せすぎると、リスナーはCDを買ってくれないという単純な発想があるんですよ。これがいわゆる昭和的な古い発想。
しかし今の時代は違います。リスナーは無料で音楽が聴けるというのは、当たり前にしか思っていません。むしろ有料だと出し惜しみをすると、逃げていく方向にあります。
ならば、反対にYoutubeでは動画を見せまくって、ファンを釘付けにした方が効果的なのです。
Youtubeで見放題なMr.ChildrenのCDの売れ行きはダメージを受けているように思いますか?
ライブの動員数は下がっているように思いますか?
答えは、No! です。
むしろ四半世紀以上にわたって人気を誇り、一向に衰えることを知らないバンドです。
これは今の時代、無料ダウンロードなどにシビアになるくらいなら、むしろ逆手にとってYoutubeで見れるだけ見てくれたらいいという、次世代戦略をMr.Childrenはしっかり理解しているからではないでしょうか?
インディーズアーティストは、とにかくYoutubeで動画をアップしまくれ!
動画の数と再生数が、自分たちの人気のバロメーターだという事実を早く頭に叩き込んでほしいです。
もうCDの売り上げで音楽ビジネスが成り立つ時代は終わりました。
むしろYoutubeなどで、普段からもっと身近に、しかも手軽に見れて、ファンと距離を絶えず離れないようにして、カラオケで歌ってもらったりライブに足を運んでもらうことの方が、大切なのです。
政治に口を出さないMr.Children
もう一つ、Mr.Childrenの素晴らしいところは、政治的な発言をほとんどしていないということです。
もちろん歌詞には、戦争や平和を歌った曲はありますが、極端な偏った意見をMr.Childrenは言っていません。
むしろ左の人、右の人、片方を裁けないとさえ歌っているほど、政治に関してあくまでも中立な立場で、静観しています。
それに対してサザンオールスターズは、近年、安倍政権を批判するような挑発的なパフォーマンスをライブでも繰り返し行うようになり、挙句の果てに、天皇陛下から受章した紫綬褒章をスボンの尻ポケットから取り出して、観客にオークションにかけると言いだして、天皇陛下を侮辱するような行為を行いました。
私がサザンオールスターズのファンを辞めたきっかけになった事件でしたけど。
以前の記事にも書きましたが、ミュージシャンはどんなことがあっても、中立の立場で、政治に意見してはいけないです。ファンにはいろいろな考え方があります。
それを音楽の力で宗教的に導くようであってはいけません。それをMr.Childrenが、長きにわたって証明してきたのではないでしょうか?